2004年12月22日(水) 14時19分

追徴金２９億９０００万円を求刑　ヤミ金元社長、懲役は５年（産経新聞）

追徴金２９億９０００万円を求刑　ヤミ金元社長、懲役は５年

　指定暴力団山口組系五菱会（現在は二代目美尾組）のヤミ金融事件で、不法収益をマネーロンダリング（資金洗浄）したとして、組織犯罪処罰法違反（犯罪収益等の隠匿）の罪などに問われたヤミ金融組織「ＯＫグループ」の元社長、奥野博勝被告（２８）の論告求刑公判が２２日、東京地裁（飯田喜信裁判長）で開かれた。

　検察側は懲役５年、罰金５００万円、没収約９５８６万円、追徴金２９億９０００万円を求刑した。弁護側は寛大な刑を求めて結審。判決は来年２月７日に言い渡される。

　検察側は論告で「隠した資産は３０億円を超え巨額。経済的弱者の弱みにつけ込んで蓄財したもので、刑事責任は重い」と述べた。

　論告によると、奥野被告は国際金融機関クレディ・スイス（ＣＳ）香港の元行員、道伝篤被告（４１）＝公判中＝らとヤミ金融の利益隠匿を計画。昨年６−７月にＣＳ香港支店に口座を開設し、ヤミ金融の収益で購入した割引金融債（額面２９億７０００万円）を日本の都市銀行などに償還させ口座に入金させて隠した。

　また昨年９月にも都内のトランクルームに約１億１６００万円を隠すなどした。（共同）

(12/22 14:19)

http://www.sankei.co.jp/news/041222/sha054.htm