2004年12月21日(火) 02時48分
麻原被告 高裁、公判停止せず 娘ら「一切反応がない」(産経新聞)
地下鉄サリン事件など十三事件で殺人罪などに問われ、一審・東京地裁で死刑判決を受け控訴中のオウム真理教、麻原彰晃被告(49)=本名・松本智津夫=について、東京高裁(須田●裁判長)は二十日、弁護団から申し立てられていた精神鑑定や公判停止を行わないことを決め、関係者に通知した。
「刑事訴訟法が規定する『心神喪失状態にある』との疑いはないものと認める」などとする判断理由も通知した。弁護団は不服を申し立てる方針。
弁護団はこれまでの接見時の様子から「被告には意思疎通能力がなく、訴訟を続ける能力に問題がある」とし、公判停止と精神鑑定を申し立てていた。須田裁判長ら高裁側は、「今月十日に約三十分にわたって麻原被告に会った結果、コミュニケーションが一部成立した」とする内容の調書を作成していた。
一方、麻原被告の二女と三女は二十日、弁護団とともに東京・霞が関の司法記者クラブで会見。麻原被告の娘四人、息子二人のうち長女を除く五人が、接見できるようになった八月以降、被告と延べ二十回近く接見していることを明らかにした。
二人の娘は「接見中に話しかけても、勝手に『うん、うん』と言ったり、突然笑うなどして、一切反応がない」としている。
二女は「裁判官は別の人と会ったのではと思ってしまいました」、三女も「裁判を進めなければいけないとは分かっているが、目が見えるかどうかすら裁判所は調べてくれない。できることをやって、万全の形で(被告に)裁判を受けてほしい」と述べた。
●=賢の又を忠に
(産経新聞) - 12月21日2時48分更新
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