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大型クレーン車の作業を容易にする逆ハンドルスイッチの欠陥問題で、神戸製鋼所の子会社「コベルコクレーン」（本社・東京都）は２１日、計２５４４台（８９年８月〜９５年４月製造）のリコール（無償回収・修理）を国土交通省に届け出た。９２年以降、一般道を走行中に横転するなどして、人身事故２件、物損事故２件が起きており、国交省は安全対策が遅れたとして同社を指導した。
同様の欠陥では、今月になってタダノ（本社・高松市）がすでにリコールを届け出ており、コマツ（同・東京都）も来月、届け出る。
各社で問題になっているのは運転席とクレーン操作室が一体化した「ホイールクレーン」車。後進しながらの作業を容易にする「逆ハンドルスイッチ」の扱いが混乱を招きやすく、前進の際に作動して、ハンドルと逆方向に車が曲がるなどの異常事態を生んできた。
コベルコ社では、近接した位置にある別のスイッチと誤って逆ハンドルスイッチを入れてしまうミスなどが相次ぎ、９２年以降、岡山、香川、兵庫、秋田各県で事故が発生。リコールでは、このスイッチにカバーをつけるなどして誤操作を防ぐ。
(12/21 19:50)