2004年12月21日(火) 16時50分
110番、10年で倍増 警察活動外が半数…県警「急ぎでない相談控えて」 /静岡(毎日新聞)
◇「セミがうるさい」「UFO見た」
県警の110番受理件数が、最近10年で倍増している。通報の中には「セミがうるさい」「UFOを見た」など、警察活動と関係のないものが約半数を占め、通報の増加で110番回線がふさがってしまう事態も起きており、県警は「110番は緊急時の専用電話。急ぎでない相談は控えて」と困り果てている。
県内の110番通報は、県警本部通信指令課で一括して受け付けられ、事件性のあるものは無線で担当部署に即座に連絡される。昨年の県内の110番受理件数は約28万5000件。10年前は約14万7000件で約2倍になった。
こうした背景には、犯罪件数そのものの増加に加え、家庭や近所のもめ事などまで警察が呼ばれるようになったことも大きい。また「道路の犬の死がいを取り除いて」といった緊急性のない要望だけでなく「免許の更新方法を教えて」「警察署の電話番号は」といった問い合わせまで110番通報が使われることもあるという。昨年1年間の通報件数の約46%が「緊急性がない」と判断された内容だった。
通信指令課では十数人がチームを組み通報を処理している。昨年は約1分50秒に1件の通報がある忙しさで、特に平日の夕方は電話が混雑する傾向にあり「110番が話し中」という事態も起きている。
同課の小山英一次長は「どんな通報でも、相手に納得してもらわないと一方的には切りにくい」と打ち明け、緊急でなければ「県警ふれあい相談室」(054・254・9110)などの利用を呼びかけている。【古関俊樹】
12月21日朝刊
(毎日新聞) - 12月21日16時50分更新
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