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相次ぐ不祥事を受けてNHKが19日夜に放送した特集番組「NHKに言いたい」。生放送された番組の中で出演者や視聴者から出てきた声は、NHKや海老沢勝二会長にとって厳しいものだった。
今年の夏以降に明らかになった不祥事と再発防止策の説明に続いて行われた出演者との討論。鳥越俊太郎氏が「この番組はガス抜きするためではないか」と冒頭で発言した。海老沢会長は「厳しい批判、意見を受け止めて改革に反映させる。虚心に聞き、NHKをさらに発展させていきたい」と答えた。
○経営責任
視聴者からは、海老沢会長に対し、「責任を取って辞任すべきだ」との批判が相次いだ。
海老沢会長は、伏し目がちに言葉を選びながら、「会長職に恋々とはしていないが、改革の道半ばの重要な時期で職をなげうつのではなく、再発防止の努力をするのが責務と考えている」「来年度の予算や事業計画の道筋をつけるのが緊急の課題。身の処し方は、改革を軌道に乗せた時点で私自身が判断し、決断したい」と語った。
鳥越氏が「会長が辞任しないと受信料を払わない」という視聴者が多いことを指摘すると、海老沢会長は鳥越氏をじっと見つめ、固く結んだ口を開いた。「視聴者にいい番組を作ってお返ししたい。厳しい状況にあって職員の先頭に立ちたい」
一方、日和佐信子氏は「不祥事が続発し、自浄作用がまったく働かなかったのは局全体の問題。経営陣の総退陣が必要」と述べた。
○受信料
受信料制度が揺らいでいるとの指摘について、海老沢会長は「所得格差が大きくなったり単身世帯も増えており、受信料制度は国民的課題として議論していかなければいけない」とした。
今野勉氏は「芸能、編成、報道など、番組づくりの根幹にかかわるところで何かが起きている。私のところにもNHKの制作現場がおかしい、という話が入っていた」と発言。北城恪太郎氏は「チェック機能が確立しているかとともに、内部監査制度が機能していなかったことが問題ではないか」と述べた。
○事後の対応
鳥越氏は「人間のやることなのでどうしても不祥事は起きる。問題は事後処理をどうするかだ」と話した。
番組の最後で、鳥越氏が「会長の精神論は分かったが、具体的にどう変えるのかが、何も分からなかった。番組を見た人の中で受信料の不払いが増えるのでは、と危惧(きぐ)している」と発言し、番組は厳しいトーンのまま終わった。(12/20 01:26)