2004年12月18日(土) 00時00分
憎き振り込め詐欺/県が大阪弁のCMで撃退「静岡県の人も気いつけや!」と注意を呼びかけるCM(朝日新聞・)
「静岡の人も気いつけや」 「大阪はオレオレ詐欺の被害、めちゃ少ないんや!」「すぐにお金を振り込めーって電話、そりゃ詐欺やで!」—大阪弁の中年女性3人が画面いっぱいになって叫ぶユニークなCMが、県内で放送されている。続発するオレオレ詐欺や架空請求などの「振り込め詐欺」を防ぐため、県が静岡市の民間会社に委託して作った。
年末でボーナスが入り、かつ慌ただしい時期に被害が増えることを警戒し、10日から1月10日まで、テレビ(15秒)で147回、ラジオ(20秒)で128回放送する予定という。
県警によると、いわゆるオレオレ詐欺による県内の被害の届け出は、今年1〜9月で170件、被害額約2億7987万円。11月末現在では207件、約3億6145万円に上るという。
一方、大阪府警によると府内の1〜9月の被害届け出は66件、被害額約1億2700万円。静岡県警が積極的に被害の届け出を県民に呼びかけているのに対し、府警はそうでもないなど、都道府県によって対応が異なるので単純比較はできないが、「大阪の人口は静岡の倍以上なのに、被害額は静岡が倍以上」(県広報室)なのが実態だ。
そこで「被害が少ない所の人が言うと説得力がある」として、大阪人を起用したCMに決めた。県が作るCMなのに県外人が出演し、インパクトも強いことから、民放で全国ニュースとしてCMが紹介された。
実は1件、大阪府在住者から「バカにしている」とのクレームが県に寄せられたという。県広報室は「そんなつもりはない」と弁解。「のんびり気質、と言われる静岡県人も振り込め詐欺や架空請求は、大阪人のパワーで撃退してもらいたい」と話している。
(12/18)
http://mytown.asahi.com/shizuoka/news01.asp?kiji=11544
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