2004年12月18日(土) 05時08分
「犯罪も許されると…」 事件当時心中、林受刑者涙で証言 オウム公判(産経新聞)
地下鉄サリン事件など十一事件に関与したとして殺人罪などに問われ、一審・東京地裁で死刑判決を受けたオウム真理教元幹部、新実智光被告(40)の控訴審第二回公判が十七日、東京高裁(原田国男裁判長)で開かれ、弁護側証人として、林郁夫受刑者(57)=無期懲役が確定=が出廷した。林受刑者は、当時の行為を自嘲(じちょう)的に振りかえり、何度も涙をぬぐいながら、二時間半近くにわたって弁護人の質問に答えた。
この日の林受刑者は、グレーの上着とズボンを身に着け、白髪交じりの短髪姿。新実被告の弁護人が、事件当時の林受刑者の心中を細かく尋ねると、「犯罪行為も許されると思っていた」「私自身、(なぜ麻原彰晃被告を信用したか)分からない。人を信じやすいというのがある」などと話した。
特に地下鉄サリン事件当日、平成七年三月二十日のことを問われると、「私が殺す対象は国家権力の代表者だったが、実際、北千住駅で目に入ったのはランドセルを背負っている女の子だった」などと話し、気持ちが乱れるのを抑えきれないのか、何度も眼鏡を外し、白いハンカチで目頭を押さえた。
(産経新聞) - 12月18日5時8分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041218-00000022-san-soci