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2004年12月17日(金) 06時32分

振り込め詐欺急増で知能犯37%増…平成で最悪読売新聞

 今年1—11月に全国の警察が把握した知能犯(詐欺や横領など)は、昨年同期比37・0%増の8万9879件で、平成に入ってからの16年間で最悪を記録したことが、警察庁のまとめでわかった。

 振り込め詐欺(おれおれ詐欺など)の急増が主な原因。一方、全刑法犯は7・2%減の236万5206件で2年連続して減少、検挙率も26・4%と3・0ポイント改善した。警察庁は「犯罪発生数は多いが、治安の悪化には一定の歯止めがかかった」と分析している。

 警察が重点的に捜査する重要犯罪(殺人、強盗、放火、強姦、略取・誘拐、強制わいせつ)も2万821件で4・3%減り、9年ぶりに前年を下回った。このうち4割を占める強制わいせつが6・8%減ったほか、強姦11・4%、強盗も2・8%減少した。重要犯罪の検挙率はプラス0・4ポイントの52・5%だった。

 ただ、住宅への侵入強盗に限ると9・8%増え、略取・誘拐も18・1%の増。刑法犯全体が減少する中で、地域住民がより強い不安を感じる犯罪の増加が目立っており、警察庁は、「総合的な犯罪抑止対策だけでなく、個別の防止策を急ぐ必要がある」としている。

          ◇

 「人間の心があるのだろうか」。今年7月、愛媛県松野町の加形有賀里さん(19)が帰宅途中に拉致され、殺害された事件で、父親の正文さん(56)は、殺人とわいせつ目的略取の罪で起訴された宮地恒雄被告(40)への怒りを、静かな口調で話し始めた。

 事件を聞き、自宅を飛び出した。近くの拉致現場から自転車やバッグが見つかり、翌日、遺体が発見された。事件を知った瞬間は頭の中が真っ白。警察からの連絡だったのか、ニュースだったのか、思い出せない。

 宮地被告は7年前にも、女性を車ではね、連れ去って乱暴したとして逮捕された。そして7年近い服役を終えて出所、わずか7日後の犯行だった。

 子どもや女性が被害に遭った略取・誘拐は、全国で267件と前年から14%増加した。昨年、略取誘拐容疑で摘発された容疑者のうち、57・6%に前科・前歴があるなど、再犯性が強い。その再犯者に娘を奪われた正文さんは訴える。「罪の償わせ方が甘すぎる。今の仕組みを変えなければ、被害はなくならん」
(読売新聞) - 12月17日6時32分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041217-00000402-yom-soci