悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。
また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。
産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は、500円硬貨よりやや大きい程度の「世界最小級」の超小型ネットワーク無線端末を開発し、15日発表した。小さいが一つの独立したコンピューターで、最長60年程度動作可能という。様々なものにコンピューターが組み込まれてネットにつながり、生活が便利になるという「ユビキタス社会」に一歩近づく技術だ。
この端末は、縦3.6センチ、横2.8センチ、厚さ6ミリ。それぞれが固有の識別番号(ID)を持ち、微弱な電波を出してネットに接続する。センサーや電化製品と組み合わせると、温度、湿度、明るさや、人が近くにいるかどうかなどに応じて、きめ細かに生活環境を制御できるようになる。
これまで米国などで開発された超小型ネット端末は、必要以上に性能が高く高価であるなどの問題があったが、今回は実用的な水準の仕様とし、小型・省電力化に成功した。ネットとの通信頻度が5分に1回ならば、理論的にはボタン電池一つで60年間動作可能で、建物に埋め込むことも考えられるという。
産総研発のベンチャー企業ワイマチック(本社・大阪市)との共同開発で、同社が今年度中に発売する。価格は1個1000円程度になる見込み。ユビキタス時代をにらむこの分野は、11月末に日立製作所などが同様の技術を発表するなど、競争が激化している。(12/16 19:31)