2004年12月13日(月) 00時00分

『振り込め』の仲間割れか 駒沢公園暴行死 （東京新聞）

　東京都世田谷区の都立駒沢オリンピック公園で先月、同区内の無職男性（２０）が知人らに集団で殴られ、死亡した事件は「振り込め詐欺」グループの仲間割れとみられることが十三日、警視庁玉川署の調べで分かった。傷害致死罪で起訴された加害者の一人が「だまし取った金の分配方法をめぐってもめた」と供述しているという。

　この事件では、同区上用賀二、大学生徳永絢一被告（２０）ら四人が逮捕され、徳永被告ら二人が起訴、残る少年二人が家裁送致されている。

　調べでは、四人は先月三日午前二時ごろ、同公園に被害者の男性を呼び出し、顔を殴ったり、背中をけったりして意識不明の重体となる大けがを負わせた。このため、男性は同月八日、急性硬膜下血腫で亡くなった。

　同署が四人や男性の自宅を調べたところ、振り込め詐欺に使う手製の台本やプリペイド式携帯電話を発見。台本には「支払いが滞っています」「当方は代行業者。次の口座に振り込んでください」などとせりふが書かれていたという。

　四人は逮捕後の調べに対して「金をくれとしつこく、腹が立った」などと暴行の動機を供述。四人のうち一人が、振り込め詐欺の報酬をめぐり男性とトラブルがあったことを認めたという。

　同署は四人と男性が同じ詐欺グループだったとみて調べている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20041213/eve_____sya_____003.shtml