捜査強化へ緊急チーム振り込め詐欺に警察庁（東京新聞）

2004年12月13日(月) 00時00分

　おれおれ詐欺など高額の現金を口座に振り込ませる「振り込め詐欺」に対する捜査を強化するため、警察庁は十三日、舟本馨捜査二課長を長とする「身近な知能犯罪緊急対策チーム」を設置した。同日午後には、各都道府県警の捜査二課長ら約百二十人を集めた会議を開き、取り締まり強化を指示する。　

　振り込め詐欺は、急激に増加しているおれおれ詐欺と架空請求詐欺、融資を求める人から保証金名目に金をだまし取る融資保証金詐欺の総称。被害総額は今年一月から十月までで約二百二十億円に達している。

　同庁が緊急の専門チームを設置したのは、事態の深刻性に危機感を示すものだ。

　従来の知能犯罪とは違って、加害者の特定が難しいことや被害者の居住地と指定された振込口座の所在、引き下ろし場所が異なるケースが多く捜査には困難が伴う。

　また、引き下ろし場所は東京など一都三県に集中しており、犯行グループの多くが首都圏を拠点としている、と警察庁はみている。

　このため、警察庁は広域にわたる犯罪に対処するには、全国の捜査情報を集約・分析し、全国の警察に結果を伝えたり、首都圏の警察本部の協力を仰ぐ調整機能が欠かせないと判断し、緊急対策チームを立ち上げた。

　同チームは今後、被害防止に向けた金融機関との連携やインターネットカフェなどへの指導などを強める考えだ。

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