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2004年12月13日(月) 00時00分

ドラクエVIII震撼…ウィニーで発売前流出ZAKZAK

「管理は徹底」内部犯行説を否定も業界に冷や水

 問題の発端となったのは先月24日の午後。「ウィニーをしのぐと評判の新世代のファイル共有ソフトにドラクエVIIIがアップされた」というのはパソコンマニアの男性。

 「それをダウンロードした何者かが、ウィニーに分割アップし、瞬く間に広まっていった」(同)

 発売元のスクウェア・エニックスは学校や仕事に支障が出ないよう、先月27日(土曜日)午前7時と異例の時間指定までして発売。同日は朝から各販売店で長い行列ができたが、すでにそのときにはウィニーでゲットした悪質ゲーマーが悠々とゲームで遊んでいたことになるから許しがたい。

 「ホントに動くとはびっくりした」とは、実際にダウンロードした都内の男性ゲームマニア。男性は「ダウンロードは簡単にできた」と語る。

 ウィニーをめぐっては、今年5月に開発者が著作権法違反幇助容疑で京都府警に逮捕・起訴された。この事件を機に「合法ファイルのみを交換しよう」という動きが出る一方、今も写真集やパソコンソフト、映画などの著作物がウィニーを通して簡単に入手できる。

 ゲームマニアの男性は「ダウンロード後が大変で、ある道具を秋葉原まで買いにいった」。男性が手に入れたのは国籍不明の裏ツール。通常、違法ソフトはプレステで遊べないが、「道具を使ってちょっとした手荒な細工をすれば、すぐに遊べるようになる」(同)。

 実際にその様子をみせてくれたが、まさに本物と遜色(そんしよく)ないシロモノ。音、映像、ゲーム内容ともに完全なクローンだった。

 データ作成日時は11月24日夜から25日未明。つまり前出パソコンマニアの流出証言とピタリ一致する。

 「管理を徹底してきた」(広報)というスクウェア・エニックスは流出について、「今の段階ではコメントできない。当社からの流出はない」(同)と内部犯行説を完全に否定する。

 ネットジャーナリストの森一矢氏は「開発者は“部品”ごとに分業しているから、漏れることは考えにくい。流通の段階で流出した可能性はある」と推測する。

 一方でゲームマニアの男性は「DVDドライブに1万6000円、裏ツールに5000円、情報を集める労力はプライスレス…。8000円(実勢価格)で正規品を買った方が楽だった」とトホホ状態だ。とはいえ、ネット上では違法コピーデビューしたユーザーの書き込みが数多くあった。

 問題のドラクエVIIIデータは今もネット上に流れたまま。ファイル共有ソフトは歳末商戦で盛り上がるゲーム業界に、冷や水を浴びせる問題になっている。

ZAKZAK 2004/12/13

http://www.zakzak.co.jp/top/2004_12/t2004121322.html