2004年12月10日(金) 01時22分
<おれおれ詐欺>「振り込め詐欺」と新名称 警察庁(毎日新聞)
警察庁は9日、電話や文書などで相手をだまし、金銭の振り込みを要求する詐欺・恐喝事件の総称を「振り込め詐欺(恐喝)」とすることを決め、同日から使い始めた。同種事件の大半が口座への振り込みを要求するため。振り込め詐欺(恐喝)は今年1〜10月で2万830件(未遂を含む)、被害額は約220億円。警察庁は緊急対策チーム設置などを柱とした総合対策をまとめ、13日、全国担当者会議を開いて指導に乗り出す。
警察庁は、犯人側が「おれおれ」と切り出さず、詐欺と気付かなかったとの声が出たことから、当初は「おれおれ詐欺」の名称変更を検討した。だが最終的に、おれおれ詐欺の名称は広く認知されているとして、旧来の手口については残すことにした。ただし、覚えのない料金支払いを要求する「架空請求詐欺」▽融資話を持ちかけて「保証金」をだまし取る「融資保証金詐欺」などと併せ、実態に近くて防犯対策になる総称を考案した。
総合対策の柱として設置される「身近な知能犯罪緊急対策チーム」は警察庁捜査2課長を筆頭に10人を配置。全国の事件の情報収集・分析と指導に当たる。被害の半数以上が首都圏に集中し、引き出されたATM(現金自動受払機)の9割が1都3県のため、首都圏の各警察との意見交換や指導を強化する。全国の警察から首都圏警察に捜査員を常駐させ、基礎捜査に従事させることも検討している。
10月の振り込め詐欺の被害(未遂を含む)は2473件、30億7000万円で、前月比200件、約8億円減。このうち、おれおれ詐欺は281件減の1420件▽架空請求詐欺は372件、4億4000万円で、前月比54件、5000万円増▽融資保証金詐欺は618件、4億4000万円で、同14件増、7000万円減。【窪田弘由記】
(毎日新聞) - 12月10日1時22分更新
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