2004年12月10日(金) 00時00分
フェブリノゲン 県内74機関で納入も(朝日新聞・)
C型肝炎ウイルスの感染源となった恐れがある加熱済み血液製剤「フィブリノゲン」を納入した可能性があるとして、厚生労働省が公表した医療機関には県内74の医療機関が含まれている。このうち、高知大医学部付属病院(倉本秋病院長)は9日、同病院で同製剤を投与したと確認された患者58人に対し、同ウイルス検査の受診を求める文書を出したと発表した。これらの患者に対しては同病院が無料で検査を実施するという。
倉本病院長によると、同病院では87年4月から加熱処理済みの同製剤の使用を始め、94年12月まで使用していた。当初は加熱製剤ならばウイルスは死滅しているとされたが、最近になって加熱製剤でもC型肝炎感染の疑いがあることが報道されたため、同病院は5月ごろから投与した患者の調査を進めていた。
この結果、カルテや電子データから100人への投与が確認された。そのうち29人は死亡した。死亡原因について「ウイルスとの関連は低い」としている。また、13人はすでにウイルス検査を受けていた。残る58人には「早期にウイルス検査を受診してもらいたい」とし、同製剤の投与を伝えるとともに、無料検査の実施を知らせる文書を8日発送したという。
倉本病院長は「加熱製剤で感染する率は低いと思うが、命を守るためにできるだけのことはしたい」と話している。
同病院では、患者からの同製剤の投与の有無についての問い合わせを医療サービス課(088・880・2526)で受け付ける。
県内7カ所で相談窓口開設 厚生労働省がフィブリノゲン製剤を納入した可能性のある医療機関を公表したのを受けて県は9日、相談を受け付ける七つの窓口を発表した。いずれも午前8時半から午後5時15分まで受け付ける。
県薬務課(088・823・9682)▽高知市保健所(088・822・0577)▽東部保健所(0887・34・3175)▽中央東保健所(0887・53・3172)▽中央西保健所(0889・22・1247)▽高幡保健所(0889・42・1875)▽幡多保健所(0880・34・5120)。
(12/10)
http://mytown.asahi.com/kochi/news02.asp?kiji=3984
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