2004年12月10日(金) 00時00分
フィブリノゲン納入先公表 120機関 県、HP掲載フィブリノゲンが納入された医療機関について説明する県職員ら=県庁で(朝日新聞・)
相談窓口設置 情報提供も 検診呼びかけ 厚生労働省は9日、C型肝炎の感染源になった恐れのある血液製剤「フィブリノゲン」 の納入先を公表し、県内でも計120医療機関が納入していた可能性があることが分かった。県や松山市は同日、記者会見し、「94年以前に大量の出血を伴う出産や、手術などを受けた人は感染の可能性がある」 などとして、検診を呼びかけている。これを受け、県は県内8カ所の保健所と薬務衛生、健康増進の両課に相談窓口を設置。松山市も市保健所内に相談窓口を設けた。
県によると、カルテが残っていないケースや、すでに廃院になっている医療機関もあり、県内で製剤を投与された患者数は不明という。県は公開された医療機関リストをホームページに掲載する。また各相談窓口では、医療機関や肝炎検診などについての情報も提供するという。
フィブリノゲンは、止血や臓器の接着用として広く使われていた血液製剤。現在は本人に告知して限定的に使用されている。94年以前の製剤は、原料の提供血液に混入した肝炎ウイルスの処理が不十分だったため、製剤を投与された患者がC型肝炎ウイルスに感染した恐れがあるという。94年以前に投与を受けた患者は全国で約28万人、このうち推定で約1万人(発生率3・7%) が感染したとされる。
県薬務衛生課などによると、医師法で定められたカルテの保管期間は5年間。このため、カルテを破棄したり、一部しか保存していなかったりする医療機関が多いという。また公表された県内医療機関のうち、22の機関が廃院になっている。このため、同課は「県内で製剤を使用した患者の数を把握することはほぼ不可能」 と話す。
松山市内にある総合病院の担当者は「(フィブリノゲンを) 手術の際の止血剤として使用したことがある」 とする一方で、「かなり昔のことなので、使用例がいくつあるかを把握するのは困難」 と話す。その上で、「患者から問い合わせがあれば個別に調査する」 としている。一方、南予地区の病院は「使用が確認できた患者には、連絡を取るよう努力したい」 としている。
県のHPアドレスはhttp://www.pref.ehime.jp/
保健所など相談窓口の連絡先
四国中央 0896・23・3360
新居浜 0897・44・4550
西条中央 0897・56・1300
今治中央 0898・23・2500
松山中央 089・941・1111
大洲 0893・24・3165
八幡浜中央 0894・22・4111
宇和島中央 0895・22・5211
県薬務衛生課 089・912・2391
県健康増進課 089・912・2401
松山市 089・911・1879(12/10)
http://mytown.asahi.com/ehime/news01.asp?kiji=4336
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