2004年12月10日(金) 03時09分
NTT、光回線「開放義務」撤廃を要請へ(読売新聞)
NTTは、電気通信事業法で定められた、光ファイバー回線の他社への貸し出し義務の撤廃を求め、総務省と本格調整に入る方針を明らかにした。
NTTグループは、2010年までに5兆円かけて現在の固定電話の半分にあたる約3000万回線を、光ファイバーを使ったIP(インターネット・プロトコル)電話に切り替える計画を発表したが、貸し出し義務が課せられたままでは同様のサービスを展開する他社に比べ、競争上、不利になるとしている。
NTTの和田紀夫社長は、読売新聞の取材に対し、「3000万回線の光IP化計画を宣言したが、開放義務があったままでは計画が行き詰まる可能性がある。リスクを取って投資しているのだから、相当の見返りが必要だ」と述べ、光ファイバー回線への切り替えを機に、総務省との調整を急ぐ考えを示した。
和田社長はまた、米国で昨年2月に同様の規制が撤廃されたことに触れ、「従来の銅線の電話回線と違って、光ファイバーは事業者が競争して敷設している」と強調した。
これに対し、KDDIなどの新電電各社は「国民の税金でつくってきた設備を利用して光ファイバーを敷設するのだから、貸し出し義務は当然」などと主張している。
(読売新聞) - 12月10日3時9分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041210-00000201-yom-bus_all