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「オレオレ詐欺」が犯行の実態に合わなくなっているため、新たな名称を検討していた警察庁は9日、電話や手紙でだましたり、脅したりして巧みに現金を振り込ませる事件を「振り込め詐欺」と呼ぶと発表した。被害防止のため、警察庁に緊急対策チームを設置し、全国の捜査員を首都圏に集結させて合同捜査や情報交換を進めることを決めた。
「振り込め詐欺」は、いわゆるオレオレ詐欺をはじめ、架空の誘拐話で身代金を脅し取る恐喝事件や、アダルトサイトの利用料金名目などで請求書を送りつける架空請求詐欺、融資を装って申込者から保証金をだまし取る融資保証金詐欺の総称。いずれも銀行口座などに現金を振り込ませる点が共通している。
こうした犯行は次々に新たな手口が生み出され、最近では警察官や弁護士、保険外交員が登場したり、医者の家庭を狙ったりするケースも登場。「おれおれ」と呼びかける初期の手口はもはやなくなった。
警察庁の漆間巌長官は9日の定例会見で「命令調の犯人像を想像させ、被害を食い止めるため、『振り込み』ではなく『振り込め』にした。1人で簡単に振り込んではいけない」と述べた。
緊急対策チームは全国の捜査情報を集約、分析し、円滑な捜査を実現する。振込金の約9割は首都圏で引き下ろされているといい、首都圏に全国の捜査員を常駐させる。知能犯捜査で各都道府県警の垣根を越え、捜査員同士が連携するのは過去にあまり例がない試みだという。
警察庁のまとめによると、今年1〜10月の振り込め詐欺の被害額は約222億円。
(12/09 19:47)