2004年12月07日(火) 00時00分
架空請求の相談急増(朝日新聞・)
はがきやメールによる「架空請求」について、今年度上半期の4〜9月に県消費生活・男女共同参画プラザ(アイネス)に寄せられた相談件数が昨年度同期の約2・6倍に上った。相談の大半が「金を払う必要があるのか」という内容。アイネスは「身に覚えがなければ無視するのが最善」と呼びかけている。
架空請求に関する相談は3597件で、昨年度同期より2244件増えた。相談全体の約55%を占める。相談者の年代別でみても、全年代で最多となっている。
3年前の同期は架空請求の相談は91件。当時は教材販売の高額請求や消費者金融のトラブルの相談が上回っていた。アイネスの大内真弓次長は「一度に大量に送るのが架空請求の特性。一昨年から相談件数が急増した」と顔をしかめる。
架空請求の手口は大きく分けて二つ。実在しない企業や公的機関名のはがきで「利用料」などを要求するケースと、携帯サイトの登録料をメールや電話で請求するケースだ。
はがきタイプでは、連絡先を携帯電話ではなく固定電話にしたものが増えてきた。「請求の『信用度』を高めるためだが、携帯に転送される場合が大半」と大内次長。
携帯電話タイプに関しては、過って有料サイトに登録してしまった子供の親からの相談も少なくないという。ただ、大内次長は「契約が成立していない場合が多く、無視して構わない」と呼びかける。
注意が必要なのは、裁判所から督促の書類が届いた場合。支払いを請求しても相手が応じない時に裁判所からの書類で支払いを請求できる「支払い督促制度」を悪用するケースがある。この場合、裁判所への異議申し立てが必要だが、県内ではこの手口に関する相談はまだないという。
相談では「暴力団が取り立てに来そうで怖い」と不安を漏らす人が多いという。大内次長は「『顔を見せないで済む』のが架空請求が流行する理由なので、わざわざ取り立てに来ることはない。無視する勇気が必要」と話す。
(12/7)
http://mytown.asahi.com/oita/news02.asp?kiji=5128
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