元ＮＨＫプロデューサー　詐取金、遊興費にも（東京新聞）

2004年12月06日(月) 00時00分

　詐欺容疑で逮捕された元ＮＨＫチーフプロデューサー磯野克巳容疑者（４８）が、だまし取った番組制作費を私的な海外旅行などに流用していた疑いがあることが五日、警視庁捜査二課の調べで分かった。

　磯野容疑者は逮捕直後の四日深夜、代理人を通じて談話を出し「番組制作のチームづくりのため、ＮＨＫの先輩後輩や業界仲間との飲食費などに費やした」と釈明した。

　しかし、調べでは、磯野容疑者はこうした飲食のほかに、個人的な海外旅行や高級ブランド品の購入など仕事に関係のない遊興費にも、だまし取った金を充てていたという。

　磯野容疑者の逮捕容疑は約二百七十万円の詐取だが、捜査二課は、一九九七年から約五年間にわたり、共犯として逮捕されたイベント企画会社社長上原久幸容疑者（４８）の銀行口座に、ＮＨＫから四千万円余りが振り込まれていたことを確認。余罪があるとみて金の流れを詳しく調べている。

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　ＮＨＫによると、磯野容疑者が逮捕されたのを受け、ＮＨＫの視聴者コールセンターに四日午後七時から五日午後三時までの間に、抗議や苦情などの電話、ファクス、電子メールが約二百九十件寄せられたという。内容は「信頼していたのに残念」「これ以上、不祥事を起こすな」という意見が多かったという。

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