2004年12月06日(月) 00時00分

作家２人の業務実態不明 ＮＨＫ詐欺事件 （東京新聞）

　ＮＨＫの制作費詐欺事件で、元チーフプロデューサー磯野克巳容疑者（４８）が担当していた「ＢＳジュニアのど自慢」に絡み、共犯のイベント企画会社社長上原久幸容疑者（４８）のほかに四人の放送作家に番組構成委嘱料を支払っていたが、うち二人の業務実態が判然としないことが分かった。警視庁捜査二課も、この二人への支出に不正がなかったか調べている。

　ＮＨＫの調査では、磯野容疑者は、ＢＳジュニアのど自慢の制作で、放送作家五人に番組構成委嘱料を支払っていた。上原容疑者を除く四人のうち二人は台本に名前が掲載され業務実態が確認されたが、残りの二人は台本に名前がなく、具体的な業務内容が確認できなかったという。

　業務実態がはっきりしていない放送作家の一人は、ＮＨＫの内部調査に「記憶がなく当時の資料も残っていない」と回答。磯野容疑者は二人についてそれぞれ「新しい番組の企画や提案を依頼した」、「番組収録をする地域のカラオケ教室やタレントスクールのリサーチなどを依頼した」と釈明していた。

　これまでに、磯野容疑者は一九九七年から担当した計四百九十一本の番組で、五十四人に番組構成委嘱料を支払っていたことが判明しており、同課は磯野容疑者の余罪について調べている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20041206/eve_____sya_____002.shtml