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「ご主人が薬を投与した患者が死亡した。医師免許を剥奪(はくだつ)されるかもしれない」などと、医師の家族にうその電話をかけて金をだまし取ったとして、警視庁は、東京都内の無職の男2人を詐欺容疑で逮捕したと6日発表した。2人は14の医学部・医科歯科系大学の卒業生名簿や、だましのテクニックを例示した手製の「マニュアル」を持っていた。
都内では今夏以降、医療ミスをかたった詐欺事件が23件起きており、警視庁は「オレオレ詐欺」の変則型とみて警戒を強めている。
逮捕されたのは、大田区西嶺町の鈴木康大(25)、世田谷区玉堤1丁目の渡辺洋(25)の両容疑者。
捜査2課と新宿署の調べでは、2人は2日、弁護士事務所の職員を装い、福島県郡山市の女性(56)に電話をかけ、医師の夫の医療ミスをでっちあげ、示談金名目で計500万円を銀行口座に振り込ませた疑い。電話では「被害者の弁護士」を名乗り、「夫」役は号泣して言葉にならない様子だったという。
2日夜、巡回中の新宿署員が違法駐車していた鈴木容疑者らの車を発見。職務質問して車内を調べたところ、名簿や「マニュアル」を発見。押収した携帯電話の通話記録から被害が明らかになった。
「マニュアル」はワープロ書き4枚と手書き3枚で、医学用語を盛り込み、問い返された場合の切り返し方などが書かれている。セリフには「超落ち込んだ感じ」といったト書きが添えられ、脚本さながらの仕立てになっていた。2人はマニュアル通りに演じていたという。名簿は東大、筑波大、東京医科歯科大学、岐阜大、広島大など各地にわたっていた。
(12/06 21:46)