2004年12月06日(月) 16時09分
年金未納者カード紛失・盗難、大阪社保事務局が非公表(読売新聞)
大阪社会保険事務局が、国民年金未納者の個人情報を記載した「国民年金納付状況カード」計229人分の紛失、盗難を公表せず、未納者本人にも知らせていないことが6日、わかった。
カードには名前、住所、電話番号のほか、過去2年間の納付状況や訪問を受けた際の対応ぶりなども記載されていた。流出した個人情報から、架空請求やおれおれ詐欺などの2次被害が発生する恐れもあり、社会保険庁は「少なくとも情報が流出した本人には説明すべきだった」としている。
同事務局によると、紛失したのは天満社会保険事務所(大阪市北区)の国民年金推進員で、2003年12月、帰宅途中に同市中央区でタクシーを降りた際、78人分のカードを入れたかばんを置き忘れた。今里社会保険事務所(同市東成区)の同推進員も2002年11月、同市生野区で、自転車で帰宅途中、151人分のカードを入れたかばんを前かごからひったくられた。いずれのカードも見つかっていないという。
推進員は、未納者宅を訪問して督促する非常勤職員。カードの持ち帰りは認められているが、同事務局は、取り扱いに不注意があったとして、両推進員を厳重注意処分とした。
個人情報が流出した計229人に対しては、紛失、盗難の事実を知らせないまま「不審な人物の訪問などがあれば連絡を」と添え書きした督促状をそれぞれの自宅に投かんして済ませていた。
(読売新聞) - 12月6日16時9分更新
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