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逮捕された磯野克巳容疑者（４８）は長年、ＮＨＫの芸能音楽番組のプロデューサーとして音楽関係者に幅広いコネクションを持っていた。
ＮＨＫに８０年入局。地方放送局などを経て、８６年に番組制作局芸能番組センターに移った。以後、芸能畑一筋だった。
ＮＨＫの芸能畑の実力者で「紅白歌合戦」の総合プロデューサーだった天海修一・元番組制作局芸能番組センター長＝解職、停職中＝のもとで大きな影響力を持つようになった。
「紅白」の担当者の一人としては、安室奈美恵の「産休」からの涙の復帰紅白（９８年）などを手がけた。時代感、視聴者の心をつかむすべを心得ていた。
その敏腕ぶりを発揮したのが、９９年にスタートし、今回の不正の現場にもなった「ＢＳジュニアのど自慢」だ。
日曜放送の「のど自慢」が中学卒業以上という参加資格であるのに対し、「未就学児」も対象にした。「孫」を歌う３歳児を出演させるなど、子供を応援するという「家族のきずな」を前面に出した企画にした。
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逮捕された磯野容疑者は４日、弁護士を通じ「受信料を不当に流出させたことを悔いております」とのコメントを出した。だまし取った金については「ＮＨＫの先輩後輩及び音楽業界の仲間との人間関係を築くための飲食費等に費やした」と説明。「良い番組を作ろうとする熱意のあまり、行き過ぎた行為を犯してしまいました」と謝罪の意を示している。
(12/05 02:15)