2004年12月04日(土) 16時31分
力を入れてほしい分野、「治安対策」がトップに浮上−−都民生活世論調査 /東京(毎日新聞)
◇昨年4位から浮上
都が毎年実施している「都民生活に関する世論調査」で、都に特に力を入れてほしい分野のトップに昨年4位だった「治安対策」が浮上した。暮らしについて「余裕がある」は44%で昨年より6ポイント減少し、生活満足度で「満足」と答えた人も昨年より7ポイント減るなど、長期不況が影を落とす結果となった。
この調査は68年から実施していた「都市生活に関する世論調査」と72年からの「都民要望に関する世論調査」を98年に統合し、続けられている。都内に住む20歳以上の男女3000人を対象に8月から9月にかけて面接で実施し、回収率は61・9%だった。
都の政策25分野の中から、特に力を入れて取り組んでもらいたい対策を五つ選ぶ質問では「治安」が62・1%でトップ。以下、「高齢者」(42・8%)▽「医療・衛生」(40・2%)▽「環境」(37・9%)▽「交通安全」(31・6%)——の順だった。
「暮らしの余裕」については「余裕がない」は53%で昨年より6ポイント増加し、「余裕がある」(44%)を上回った。生活満足度は「満足」が50%で、この質問が設定された77年以来最低となった。
「東京に今後もずっと住みたい」は68%で昨年より4ポイント減少し、「住みたくない」は14%で昨年より1ポイント減った。
結果について、都生活文化局広聴管理課は「治安がトップになったのはオレオレ詐欺など、一般の人が犯罪に巻き込まれやすくなったことが反映したと思われる。生活面では不況が影響したのではないか」と分析している。【高木諭】
12月4日朝刊
(毎日新聞) - 12月4日16時31分更新
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