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台風がどんなコースをたどった場合、どの地域にどんな災害を起こすのか。防災科学技術研究所は過去50年の台風の経路と被害を検索できるデータベースをこのほど作成した。来年6月からインターネットで広く公開する計画で、過去の被害を教訓にして、防災活動に役立ててもらう狙いだ。
検索できるのは1951年以降に発生した台風約1400個のうち、何らかの災害を起こした約400個。勢力や進路図、天気図、衛星画像、各地の雨量や風速の推移などとともに、どの地域に死者・不明者が出て、どこで建物や農業への被害がどれくらい出たかを検索することができる。発生数や上陸数などの資料は気象庁のホームページにも掲載されているが、台風ごとの被害などはない。
同研究所では、被害のあった都道府県から詳細なデータをもらうなどして、どの地域に被害が出たかをわかるようにした。今後も台風が発生するごとにデータを蓄積し、最新のものを検索できるようにするという。
「気候変動にかかわる気象・水災害の予測に関する研究」の一環として開発に取り組んだ。このシステムを活用し、地形のデータも合わせることで、台風の経路や勢力によって、高潮や強風、大雨、洪水などの被害がどのような地域に出るのかの解析も進めている。いずれ災害予測に役立てたい考えだ。
今年は過去最多の台風10個が上陸し、200人以上の死者・不明者を出した。同研究所は「過去の台風被害を知っていれば、事前の取り組みで防げた被害もあるかもしれない。どのコースをたどった時に自分が住む地域に影響が出やすいのか見てほしい」と話している。(12/04 08:31)