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番組制作費流用事件で元プロデューサーらが逮捕されたＮＨＫは４日、夜のニュース番組で事件を報じた。午後７時２７分に、海老沢勝二会長が登場し、約２分２０秒間、おわびと再発防止を目指す決意を淡々と述べた。
海老沢会長は、元職員の逮捕について「皆様の受信料をもとに運営しているＮＨＫとして、あってはならないことで、きわめて遺憾なことです。誠に申し訳ありません。視聴者・国民の皆様にあらためて深くおわび申し上げます」と頭を下げた。
再発防止と信頼回復については「視聴者・国民の皆様に奉仕するという倫理観や、受信料が公金であるという意識を改めて職員に徹底させています」。受信料の支払い拒否や留保については「重く、深く受け止めています」と話した。
このほか事件の容疑事実や経過、ＮＨＫとしてのおわびの談話も、午後６時すぎと７時すぎにニュースで報じた。元職員とイベント会社社長宅の捜索の映像を交え、アナウンサーが約２分間、淡々と伝えた。
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〈７月以降に発覚したＮＨＫの主な不祥事〉
●９２〜０１年 放送技術局職員が担当番組の音楽を外部発注したように架空請求し、約１２４０万円を着服。懲戒免職
●９３〜９７年 ソウル支局長が取材経費約４４００万円を水増し請求。厳重注意の後、改めて停職６カ月
●９６、９７年 岡山放送局の放送部長が架空の食事代の請求で９０万円を着服（全額返済）、懲戒免職。上司は備前焼を購入したことにして隠蔽（いんぺい）工作
●９７〜０１年 歌番組などの制作に絡み、磯野克巳・元チーフプロデューサーがイベント企画会社長に不正に経費を支出、その一部を戻させて流用。ＮＨＫの調査によると不正支出は計約４８９０万円。懲戒免職の後、１２月４日に詐欺容疑で逮捕。上司らも停職６カ月など
●９７年 職員が取引銀行に対して届け出印を不正使用して１００万円着服（全額返済）
●９８〜０１年 編成局のプロデューサーら２人がカラ出張を繰り返し、約３２０万円を不正に支出（全額返済）
●００年 職員が取引銀行の通帳を改ざんするなどして３００万円を着服（全額返済）、懲戒免職
●０１年 職員が集金した受信料の一部２００万円を着服（全額返済）、懲戒免職
●０１年 職員が出向先の子会社の経費３７０万円を私的に流用（全額返済）、懲戒免職
●０２年 甲府放送局の元ディレクターが局内のパソコンを盗んだ疑いで逮捕
(12/04 21:28)