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東京都内のマンション管理会社が、１９９７年から約４年間、管理費滞納者への督促状や管理組合の役員名簿など、個人情報が書かれた文書の裏面に、マンション共用部分の電気代の領収書などを張って作った会計書類ファイルを管理組合に渡していたことが２日、わかった。
会社は今年４月、一部の組合の指摘を受け、約２０の組合から問題の紙が使われたファイルを回収したが、指摘した組合以外には事情を説明しないまま回収していた。
この管理会社は、東京都豊島区の「西洋コミュニティ」（本郷純一社長）（今年１０月、合併により「ライフポート西洋」に改名）。
台紙に使われていたのは、氏名、管理費などの滞納金額が記された督促状▽管理組合の預金通帳のコピー▽管理組合の役員名簿——などの会計書類で、一つのファイルに複数のマンションの文書が混在していた。
同社は、経費削減のため、社内文書の裏面を再利用していたが、担当者が勘違いし、組合の会計書類を台紙に使用。その後、社内で問題となり、２００１年８月ごろまでに使用をやめたという。しかし、組合に渡したファイルはチェックせず、今年４月、横浜市内の組合から指摘されるまで気付かなかった。
同社は同月、管理委託契約を結んでいた全国のマンション１１９か所をすべて調査。同様のファイルを回収し、台紙に使った文書は裁断処分したという。ある管理組合役員は「管理委託契約の守秘義務に反する。内密に回収したのも、ひきょうとしか言いようがない」と批判。本郷社長は各組合の役員立ち会いで再調査するとしている。