2004年12月02日(木) 11時58分
怪しいサイトを嗅ぎ分けるブラウザが登場(CNET Japan)
「フィッシング」サイトの検知と、増加の一途をたどるフローティングタイプの広告遮断を約束するブラウザが米国時間12月1日に登場した。
このDeepnet Explorerは、ウェブページのレンダリングやウェブアドレスの解析にMicrosoftのInternet Explorerを利用するブラウザシェルで、独自に用意する要注意サイトのリストをチェックしてフィッシング詐欺に関わりのあるサイトかどうかを判断する。
無警戒なアクセスユーザーから個人情報や支払関連情報を盗み出そうとするフィッシングは、ますます巧妙になってきているが、ただし被害額が誇張されているとの報告も1日に発表されている。
これまではテスト用の「ベータ」バージョンだったDeepnet Explorerだが、今回のバージョン1.3では通常のポップアップ広告遮断ソフトを回避するような新種のウェブ広告にまで対応している。
「フローティング広告」あるいは「オーバーレイ広告」と呼ばれるこのような広告は、画面上を動き回り、ブラウザやブラウザ用ツールバーで一般化しているポップアップコントローラでは対応しきれない。
Deepnet CEO(最高経営責任者)のYurong Linは、「最近はこのような広告を良く目にするようになった。ポップアップ排除機能の人気があまりに高まったため、こちらのほうが広告の新しいトレンドになっている」と語っている。
一般に、ポップアップブロック機能は、ウェブスクリプトコマンドを検知して新しいウインドウが開くのを未然に防ぐ仕組みになっている。これに対し、フローティング広告はウインドウ内でピクセルを動かし続けるスクリプトオブジェクトを利用して、これらの機能を無効化している。
Deepnet Explorer 1.3には、ユーザーによるクッキーの監視を可能にするアプリケーションも追加されている。クッキーは、ウェブサイトがアクセスしたユーザーのコンピュータ内に作成するファイルで、個人情報などの初期設定を保管するもの。
このほかDeepnet Explorer 1.3には、1つのウインドウ内にブラウザタブのグループを作成する機能もある。タブブラウジングは、タブを用意していないIEと競合するブラウザソフトにとって必須の機能となっている。
さらに同ブラウザでは、Moreover Technologiesの集めたニュース記事の見出しも見られる。また、同社は将来のバージョンにGoogleの検索機能を組み込むため、現在Googleと交渉中だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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