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2004年11月30日(火) 00時21分

平成電電、日本テレコムなど提訴 新サービス中止求める朝日新聞

 NTTの空き回線を使って基本料を自ら徴収する業界初のサービスを手がける平成電電が29日、ソフトバンクと傘下の日本テレコムを相手取り、不正競争防止法に基づき、12月1日に始める同様の新サービスの差し止めなどを求める訴えと仮処分申請を東京地裁に正式に出した。企業合併・買収(M&A)の交渉で得た情報を、破談後に契約に反して使ったとの主張だ。M&A交渉が増える中で競合他社にさらけ出さざるを得ない手の内をどこまで守れるかの問題提起ともなっている。

 平成電電によると、同社の発行済み株式の過半数を持つ佐藤賢治会長兼社長らが今年3月下旬以降、ソフトバンクと株売却の交渉を進め、同5月下旬に破談となった。

 訴えでは、ソフトバンクは交渉で得た平成電電の営業上の秘密を子会社の日本テレコムに開示し、同社はこれを使い平成電電と同じサービスを築いたと主張。ソフトバンクは秘密の開示を、日本テレコムは新サービスをやめるよう求めている。

 平成電電は交渉での資産査定上、サービスの状況やコスト構造なども細かく開示、目的以外の使用を禁じる「秘密保持契約書」を交わした。この日会見した佐藤会長は「我々の情報がなければこれほど短期にサービスを始められないはず」と主張する。ソフトバンクと日本テレコムは「サービスは独自に開発した。情報を不正に使った事実はない」として全面的に争う構えだ。

(11/30 00:21)

http://www.asahi.com/national/update/1130/001.html