2004年11月30日(火) 18時46分
FTC:「アマゾンの玩具販売サイトは合法」--消費者擁護団体の申し立てを棄却(CNET Japan)
連邦取引委員会(FTC)はAmazon.comの玩具販売について、子供に個人情報の入力を求めないため、合法なサービスであるとの判断を下した。
Amazon.comの玩具販売は13歳以下の子供を対象としており、子供たちは親の許可がなくても商品レビューを投稿できるため違法であるという申し立てが、複数の消費者擁護団体からFTCに寄せられていた。だが、FTCは米国時間11月24日付けの書簡のなかで、この申し立てを棄却した。
FTCの書簡には、Amazonの玩具販売サイトについて、「子供向けではない」ため政府は介入する必要がないと記されている。同書簡には、アソシエイトディレクターMary Engleの署名が入っている。
1998年に成立した「児童オンラインプライバシー保護法(Children's Online Privacy Protection Act:COPPA)」の下では、大人の承諾なしに13歳以下の未成年から個人情報を収集する「児童向け」ウェブサイトは違法と見なされる。
電子プライバシー情報センター(EPIC)のアソシエイトディレクターChris Hoofnagleは、「FTCは単純に法律の解釈を誤っているのだと思う」と述べ、「ウェブサイト運営の目的は1つとは限らないが、(Amazonの玩具販売は)子供たちを主な対象としている」と付け加えた。
AmazonはToys "R" Usと提携して玩具を販売している。販売サイトでは、カテゴリや年齢、メーカーごとに玩具が分類されている。また、出産前の大人が利用する「Baby Registry」サービスや、Toys "R" Usの店舗所在地に関する情報、「Make a donation and make a child smile!(あなたの寄付で子供に笑顔を)」とうたった寄付コーナーなど、大人向けのコンテンツも掲載されている。
EPICやCommercial Alert、Computer Professionals for Social Responsibility(CPSR)などの消費者擁護団体がFTCへの苦情申し立てを行ったのは2003年4月のことだった。EPICらは申し立てのなかで、「Amazonは自社サイト内の玩具販売コーナーで、鮮やかな色彩のタブや子供が好みそうなカラフルなフォント」を利用しており、「明らかに子供をターゲットにしている」と訴えていた。
だがFTCは、同サイトは大人向けというAmazonの主張は一貫しており、「ウェブサイトの言葉遣いからも子供向けというよりはむしろ大人向けサイトであると判断できる」として、この主張を却下した。
プライバシーに関してEPICが特定の企業を非難し、FTCに申し立てを行ったのは今回が初めてではない。EPICとJunkbustersは、2002年10月にも規制当局に書簡を送りAmazonを非難している。この取り組みは成功しなかったが、成功例もある。同団体は、Microsoftのオンライン認証技術Passportについても、FTCに調査を要請している。このことがきっかけとなり、Microsoftは同技術に新たな対策を講じることになった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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