2004年11月25日(木) 00時00分
佐川急便の飛脚メール便3万通未配達(朝日新聞・)
●北九州向け委託分 ごみの中2300通/配達員宅3万通 佐川急便(本社・京都市)は、全国から北九州市内に送られてくるなどした同社の「飛脚メール便」3万2千余通が廃棄されたり、放置されたりして未配達となっていると24日、発表した。同社によると、北九州市内での配達を委託している毎日メディアサービス(本社・北九州市)関連の男性配達員(33)が、廃棄や放置を認めているという。この配達員は、毎日メディアサービスが調査したところ、さらに委託している「ナカバヤシトータルサービス」(同)の従業員で、「雨の日などに配らなかった」と話しているという。
佐川急便本社広報部(東京)によると、未配達となっているのは、今年1月から10月までに全国約100社から依頼されたダイレクトメールやカタログ、パンフレットなど。今月22日、北九州市環境局から「飛脚メール便」が回収したごみの中から見つかったとの通報を受け、確認したところ、ごみの中から未配達の飛脚メール便2381通が見つかった。
佐川急便側はこれまでも、未配の苦情を受けて調査していたが、確認できなかったとしている。
佐川急便は北九州市内では、毎日メディアサービスを含めて4社に配達を委託。捨てられていたのが毎日メディアサービスに委託したものと確認したうえで、毎日メディアサービスと調査した結果、男性配達員が廃棄の事実を認めたという。さらに、配達員の自宅に未配達の約3万通が放置されていることもわかった。この配達員は北九州市若松区の担当だった。
24日現在で、廃棄・放置されていたのは、全国98社から北九州市内向けの計3万2291通にのぼるという。
毎日メディアサービスは放置していた原因については現在、「ナカバヤシトータルサービスとともに調査している」という。毎日メディアサービスの田中浩二社長は「再発防止に全力を尽くしたい」としている。
毎日メディアサービスは毎日新聞の販売関連子会社で、00年に毎日新聞西部開発と毎日オリコミが合併して発足した。主要株主は、毎日新聞やスポーツニッポン新聞西部本社。03年2月から、北九州地区を中心に大分県や福岡市の一部の配達を佐川急便から受託している。
佐川急便は、発送元に事実を報告し、今後の対応を相談する、としている。同社広報部は「多大な迷惑をかけたことを深くおわびします。毎日メディアサービス側に対しては法的措置も含めて、対応を検討している」と話している。
【飛脚メール便】 手紙などの信書以外のダイレクトメール(DM)や雑誌を配達する佐川急便のサービス。00年に開始した。300グラムまで全国均一160円などの低料金が人気。03年度の取扱量は約1億5千万冊。
(11/25)
http://mytown.asahi.com/fukuoka/news02.asp?kiji=7359
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