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2004年11月25日(木) 15時03分

<児童虐待担当>福祉司の増員義務化 政令見直しへ 厚労省毎日新聞

 児童相談所で虐待問題を担当する児童福祉司の人数が、6割の自治体で地方交付税上の配置基準に達していない問題で、厚生労働省は自治体に増員を促すため、福祉司の配置人数を定めた児童福祉法施行令を見直す方針を決めた。
 交付税上の配置基準は99年度まで10万6250人に福祉司1人の割合だったが、児童虐待防止法が施行された00年度以降、毎年比率を高め、今年度の基準は6万8000人に1人になった。
 福祉司の人件費は配置基準分が全額交付税に算入されているが、交付税の使途は自治体の裁量に任されており、今年度の場合、全都道府県・政令市の6割に当たる36自治体が基準以下。自治体間の格差も広がり、福祉司1人当たりの人口比は、青森県が約2万9000人に1人と手厚いのに対し、岐阜県は約11万7000人に1人で、その差は4倍に達している。
 現行の児童福祉法施行令は福祉司1人の担当区域を10万〜13万人と規定し、交付税上の基準より低い。このため、交付税上の基準並みに施行令の配置人数を引き上げ、増員させるべきだとの声が強かった。
 児相の福祉司については、市民団体が今秋、全都道府県・政令市の中央児童相談所長60人を対象にアンケートを実施した結果、24人中21人が「足りていない」と答え、改めて人手不足の実態が浮かび上がっている。
 地方交付税法は、法律や政令で義務づけられた職員配置などを守らない場合、関係行政機関が自治体に改善を勧告できる。従わなければ、総務相に対し、交付税の全部か一部の減額を求めることができる。【玉木達也】
(毎日新聞) - 11月25日15時3分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041125-00000046-mai-soci