2004年11月25日(木) 15時49分
出資法違反 稲垣元長官罪状認める 資金調達違法と認識 東京地裁初公判(産経新聞)
投資会社「キャピタルインベストジャパン」(東京都新宿区)による出資法違反事件で、同法違反(預かり金の禁止)の罪に問われた元社長で元北海道・沖縄開発庁長官、稲垣実男被告(76)らの初公判が二十五日、東京地裁(高山光明裁判長)で開かれた。稲垣被告は「間違いありません」と、起訴事実を全面的に認めた。
冒頭陳述で検察側は、「社長に就任した直後の平成十四年一月、稲垣被告は金融庁から警告を受け、キャピタル社の資金調達方法が違法だと明確に認識していた」と指摘した。また、稲垣被告がキャピタル社側に、平成九年時点で五千万円の借金があったことも明らかにされた。
起訴状によると、稲垣被告は社長の西野日出夫被告(65)ら四被告と共謀。平成十四年五−十二月にかけ、都内の無職女性(79)ら二十七人に、年利5・76−7・44%の高配当と元本保証を約束する架空の投資話を持ちかけ、計約二千四百万円を違法にあずかった。
西野被告については、配当の意思や能力がないのに、利益を約束して計六人から計八千五百万円の出資金をだまし取った詐欺罪にも問われているが、「だますつもりはなかった」として、詐欺については否認した。
稲垣被告は、昭和五十二年の衆院選に初当選して七期にわたり議員を務め、平成八年、第二次橋本内閣で北海道・沖縄開発庁長官を務めた。
(産経新聞) - 11月25日15時49分更新
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