2004年11月25日(木) 00時58分
<不当表示>伊製ズボン、実はルーマニア 公取委が排除命令(毎日新聞)
独自の品ぞろえで若者に人気の「セレクトショップ」で、イタリア製として売られたズボンがルーマニアで縫製されていたことが分かり、公正取引委員会は24日、景品表示法違反(原産国の不当表示)で、輸入商社とセレクトショップを経営する5社に排除命令を出した。セレクトショップ側は「原産国表示は輸入商社に頼らざるを得ない」と反発。数社は不服を申し立てる方針。
輸入商社は八木通商(大阪市)で、5社はビームス(東京都新宿区)▽トゥモローランド(港区)▽ベイクルーズ(渋谷区)▽ユナイテッドアローズ(同)▽ワールド(神戸市)。
公取委によると、イタリアの衣料品メーカー「ジー・ティー・アー」社がルーマニアで縫製したズボンを輸入した八木通商は5社に「イタリア製」と説明。5社は商品タグや下げ札に「イタリア製」と表示して00〜04年8月に計約3万8000着を販売した。中心価格帯は1万5000〜2万5000円。
公取委は「セレクトショップは消費者に絶大な信頼がある。4年間も続いた誤解を解くため命令した」と説明している。
5社は既に購入者に返金を始めているが「今回の命令が先例となれば、商社を通して輸入した商品を安心して販売できなくなる」と反論。八木通商は「弊社にすべて責任がある」と認めている。
【神戸金史】
(毎日新聞) - 11月25日0時58分更新
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