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2004年11月21日(日) 07時04分

モニター調査装い携帯電話“詐取” 犯罪に悪用の疑い 仙台河北新報

 「携帯電話の受信状況を確かめる」という調査のモニターを引き受け、「調査会社」と名乗る業者に携帯電話を預けたら、2カ月後、電話会社から多額の通話料を請求されたという被害相談が、宮城県警に寄せられた。犯罪の通信手段に使われた可能性があり、県警は「犯罪に多用されているプリペイド式携帯電話の規制が強まる中、それに代わる新たな手段として犯罪者が目を付けた疑いがある」とみている。

 相談者は仙台市青葉区の男性(20)で、7月にインターネットで「携帯電話の受信調査のモニター募集。電話一機につき、月1万数千円のモニター料を支払います」という広告を見て応募した。

 この業者は「受信チップの取り付けのため、2カ月間、電話を預けてもらうが、その間もモニター料と通話料は当方で支払う」と説明。男性は信じ込み、携帯電話5機の利用契約を電話会社と結び全機を業者に送った。

 ところが、9月に電話会社から突然、通話料計約100万円の支払いを請求する督促状が届く。業者に抗議したが、支払いは履行されず、だまされたことに気付いた。

 通話料の高さなどから、県警は、男性の携帯電話がおれおれ詐欺や架空請求など、不特定多数を相手にした犯罪の通信手段に使われた可能性があるとみている。

 犯罪の通信手段としてはプリペイド式携帯電話が代表格で、契約・利用者の匿名性が逆手に取られ頻繁に悪用されている。こうした現状を受け、最大手のNTTドコモが廃止を検討し、国会でも本人確認の徹底や不正目的の譲渡禁止を含む法律制定の動きが出ている。

 携帯電話の契約者から電話を預かり犯罪に使う手口は、捜査が進んでも契約者が特定されるにとどまり、実際の使用者を割り出すのは難しい。県警は「捜査が寸断されることに目を付け、プリペイド式電話に代わる手段として重宝し始めたのではないか」と警戒する。

 契約者にとっても、多額の通話料が請求される上、犯罪への関与も疑われかねず、関係者は「弱り目にたたり目にならないよう注意してほしい」と呼び掛けている。
(河北新報) - 11月21日7時4分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041121-00000008-khk-toh