2004年11月20日(土) 00時54分
<大学祭>京都大のミスコン全面的中止へ(毎日新聞)
京都大学(京都市左京区)の大学祭で初めて予定されていた「ミス&ミスター京大コンテスト」をめぐり主催団体と反対する学生が対立していた問題で、イベントの全面的中止が19日決まった。主催団体は学内からの反対が予想以上に大きかったため、当初予定していた大学構内ではなく、京都市内のホールを借りて同様の企画を予定していたが、「学外でやることに積極的になれなかった」などとして開催を断念した。
大学祭は20日から23日の4日間の日程で行われ、同大学の1、2年生の有志が21日に学内の野外ステージでコンテストを企画した。これ対して、反対する学生は既存のジェンダー(社会的性差)の押しつけである点や、大学祭の事務局が窓口となって募るはずのスポンサーが、コンテスト主催団体に単独につくことによる企画の商業主義化などを問題にして対立していた。
大学祭の実行委員会である11月祭事務局が両者の仲介役となり、4日間、延べ24時間にわたって話し合いを続け、最後の話し合いの場となった17日には、反対する学生が「ファッションショーなどの代替企画はどうか」などと妥協点を見いだそうとしたが、主催団体が「気力がわかない」とイベント中止を表明した。その一方で、主催団体は事前の15日に京都市内のホールを予約しており、22日に「MISKYOコンテスト」と名称変更してイベント実施を予定していた。
翌日になって反対する学生の知るところになり、「だまし討ちではないか」などと憤る声も挙がった。主催団体の一人は「『イベントを中止する』とは言ったが学外でやらないとは言っていなかった。とても(学外で)イベントを実施すると言える雰囲気ではなかった」と話し、「指摘されてきたジェンダーの問題などについて不勉強な点もあったが、自分たちが創りあげてきた京大で初めてとなる企画自体は意義があった」という。来年以降のイベント実施には「まだ分からないが、時間が経ったら改めて考えてみたい」と前向きな姿勢を見せている。なお反対する学生は「(主催団体と)一定の信頼関係が築けていたと思っていた」と釈明している。【牧野哲士】
(毎日新聞) - 11月20日0時54分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041120-00000004-mai-soci