2004年11月14日(日) 00時00分

『子どもとネット』で議論 移動編集局　千葉大・藤川助教授が講演 （東京新聞）

　千葉市中央区で十三日開かれた東京新聞の「第二百四十四回移動編集局」では、意見交換の導入として千葉大教育学部の藤川大祐助教授が講演、長崎県佐世保市の小学生殺害事件を例に情報化社会の抱える弊害に警鐘を鳴らした。県内外から参加した読者らも活発に意見を述べた。

　藤川助教授は、インターネットについて「誰でも情報を発信できるため無責任で悪意ある情報も流せる」と指摘。子どもたちの間で、同じ価値観を持たなければならないと考える「同調圧力」が働く傾向については、小さな行き違いが大きないさかいに発展する可能性があるとし、「互いの違いを認め合うことが大切」と述べた。また、「子どもたちはやりたいことを見失い、ネット自体が目的になっている」とも話し、バランスの取れたメディア利用を訴えた。

　これに対し、参加者からは「子どもがパソコンを使うときは時間を制限している」「何でも吸収できる時期にパソコンに向かってゲームばかりしているのは問題」などの声が上がった。　（林　容史）

http://www.tokyo-np.co.jp/00/cba/20041114/lcl_____cba_____003.shtml