2004年11月13日(土) 00時00分
マナー守って、ネット安全に/児童向け教室参加した親子は熱心に講師の説明を聞いていた=さいたま市大宮区で(朝日新聞・)
企業とNPO 児童対象に連携 小学6年の女児がインターネットの書き込みが原因で同級生を殺害したとされる佐世保事件を境に、子どもにネット利用のマナーを教える必要性が高まっている。5年前から児童向けのネットマナー教室をNECグループと開くNPO法人日本ガーディアン・エンジェルス(GAJ)は「社会のルールやモラルを守ることが自分の身を守ることにつながる」と話す。全国から要望が相次ぐ中、今月初め、さいたま市で教室が開かれた。
言葉遣い丁寧に/見知らぬ人のメールは無視 「『あほじゃないの?』や『はぁ?だまれやはげっ!!』って、自分のこと書かれたら、どんな気持ちがする?」
さいたま市大宮区のNECソフト北関東支社の会議室で、GAJの堀江輝之さん(31)が4人の児童に問いかけた。GAJとNECグループが開いた「ネット安全教室」のひとコマだ。
冒頭の事例は、ある小学生が実際にネットのチャットページに書き込んだとされる言葉。子どもたちが「嫌な気持ちになる」「びっくりする」と答えると、堀江さんは「チャットは実際に会話しているみたいで便利だけど、顔が見えない分、ケンカが起きやすい。言葉遣いは丁寧に」とアドバイスした。
GAJとNECは99年から全国各地で教室を開いている。米国のガーディアン・エンジェルスが95年から同様の取り組みを始めていたことから、GAJがNECに協力を求めた。以来、手弁当で共催している。
この日、教室では見知らぬ人から電子メールが届いたら、「両親や学校の先生に相談する」「無視する」などの対処法も紹介された。
熊谷市の小学6年、藤井双葉君(12)は昨夏からチャットを利用する。講習後、「これからはチャットで敬語を使う」と話し、母のみゆきさん(38)は「インターネットはルールをきちんと守れば便利な世界。息子にはあふれる情報の価値や言葉の意味を見極める力をつけてほしい」と期待した。
NECソフト広報室の丸岡晶さんは「佐世保事件で、ネット利用のマナーの重要性を実感した。可能な限り、たくさん教室を開いていきたい」と話す。
今年度、全国31カ所で教室を開催予定。小学校などへの出前教室も行っている。参加無料。問い合わせはGAJ本部(電話03・3523・5300)か、NECの専用メール(sakura@bk.jp.nec.com)へ。
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http://mytown.asahi.com/saitama/news01.asp?kiji=6063
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