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2004年11月12日(金) 00時00分

架空請求急増 法務省認可法人名かたる朝日新聞・

 実在しない「法務局特殊法人」や「法務省認可法人」の名をかたる、新手の架空請求のはがきが届いたとの相談が、県内で急増している。盛岡地方法務局は「身に覚えのない請求には応じず、業者にも一切連絡しないで」と呼びかけている。だが、こうした架空請求を無視する「対応策」を逆手に取り、裁判所の支払い督促制度を悪用する事例も他県では出ているといい、その場合は放置せず、裁判所などへの相談が必要になる。

 手口は、法務大臣が許可した債権回収会社を装ったり、架空の法務省系機関の名前をかたったりして、通信会社から委託されたと偽り、出会い系サイトの使用料などを請求するもの。もっともらしい「法務省認可特別法人日本債権連盟連合会」「法務省認可法人東都中央管財局」「法務局特殊法人東日本債権総合管理局」といった名前が使われる。消印は、東京都中野区、練馬区、三鷹市などが多いという。

 請求はがきにある番号に電話すると、身に覚えのない支払いを要求され、「払わなければ裁判や給与差し押さえ、勤務先にも集金に行く」などと脅されるという。

 法務省審査監督課によると、この手口は昨年末ごろから始まり、被害は全国に広まっている。法務省は警察庁への情報提供の他、ホームページ上に使われた架空業者名の一覧表を掲載するなどして、注意を呼びかけている。

 県内でも、こうした架空請求の相談は6月ごろから始まり、盛岡地方法務局人権擁護課では、16件の相談を受けたという。

 身に覚えのない請求は、無視するのが一番。だが他県では、そんな対応策を逆手にとり、裁判所の手続きを悪用した新手口も報告されている。

 支払いに応じない相手に対して、簡易裁判所に申し立てて、裁判所からの書面で支払いを請求できる「支払督促制度」を悪用した手口だ。裁判所の督促は、異議申し立てをせずに放置しておくと、裁判所から強制執行される危険もある。

 盛岡地方法務局人権擁護課は「法務局や裁判所などの名前の入ったはがきで、身に覚えのない請求が来た場合は、すぐに相談して欲しい」と、注意を呼びかけている。問い合わせは同課(019・624・9859)まで。
(11/12)

http://mytown.asahi.com/iwate/news02.asp?kiji=6654