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2004年11月11日(木) 00時00分

県、4125万円誤支給 在宅重度障害者手当 中日新聞

 県障害福祉課は十日、在宅の重度障害者に支給する「在宅重度障害者等手当」を、死亡や施設入所、県外転出などで受給資格を失った人に誤って支給していた、と発表した。誤支給は一九九九年度から本年度まで約六年間で千百八十二人分、四千百二十五万五千円に上った。また同課は昨年度中に二百七十七人分の誤支給を把握したが、公表や詳しい調査をせず、内々に返還を求める処理を済ませていたことも明らかになり、批判を浴びそうだ。

 手当は県の単独事業で年額二万五千−六万円を七、十二月の二回に分けて支給する。各市町村が受給対象者から新規や変更の申請を受け毎月、データを県に送る仕組みで、今年七月時点で十三万五千七百七十七人が支給対象者となっている。

 同課によると、今年七月の支給後、十月までに「本人が死亡したのに振り込みがあった」などの申し出が百七十五件に上ったため、過去分を含めて調査した。その結果、一昨年十月−昨年三月の横浜市分を中心に、死亡などで受給資格を失った変更データが、電算処理システムに取り込まれていないことが分かった。

 これまでに判明した誤支給は十七市八町におよび、うち横浜市が多数を占めていた。一人当たりの誤支給額は最大二十一万円から一万五千円だった。

 同課は、昨年度まで三年間、データ入力を担当した職員から事情を聴いているが、職員は「よく分からない」などと話しているという。

 今後は、昨年度に二百七十七人分、五百八万七千五百円の誤支給を内々に処理したことを含め、当時の上司らから事情を聴くなど原因を調査するとともに、関係者に謝罪し、返還手続きを進める。 (北爪 三記)


http://www.chunichi.co.jp/00/kgw/20041111/lcl_____kgw_____002.shtml