2004年11月11日(木) 00時00分

おれおれ詐欺防ぐ 滋賀銀行の久保田さん （東京新聞）

　山東町柏原の滋賀銀行柏原代理店で十日、行員が機転を利かし「おれおれ詐欺」の被害を未然に防いだ。夫が交通事故に遭った、とだまされ、現金約二百万円を振り込もうとした同町の六十歳代の女性に、確認するよう説得。その場で夫に電話して偽りだと分かった。

　女性宅に電話があったのは、同日午後零時半ごろ。警察官を名乗る男が「ご主人が事故に遭った。お金を振り込んでほしい」と要請。女性は、後ろで夫らしい泣き声がしたため、電話の内容を信じ込んだ。

　女性はすぐに、普段から利用している同代理店へ。ＡＴＭ（現金自動預払機）が込んでいたため、窓口で現金を振り込もうとした。女性が、行員の久保田千秋さん（４８）に「主人が事故を起こした」と話したことから、久保田さんが不審に思い「おれおれ詐欺ではないですか？」と、夫に確認するよう説得。携帯電話で連絡を取ると、夫はゴルフ中で、交通事故に遭った事実はなかった。

　久保田さんは「お得意さまの様子が、普段と違った。郡内での被害が多いので、警戒していた」と胸をなで下ろしている。米原署は詐欺未遂の疑いで、捜査を進めている。

　（細川　暁子）

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sga/20041111/lcl_____sga_____000.shtml