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2004年11月11日(木) 00時54分

NTT、固定電話減り携帯も不振で減収 9月中間決算朝日新聞

 NTTが10日発表した04年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比1.7%減の5兆3216億円、営業利益が同5.8%減の7878億円と不振だった。固定電話の減収に歯止めがかからないうえ、頼みとしてきた携帯電話も成長が鈍化した。この日同時に発表した10年までの中期経営計画では、固定電話と携帯電話を融合させる新サービスや固定回線の光ファイバー化推進を盛り込み、成長路線への転換をめざす意向を示した。

 グループを挙げてブロードバンド(高速大容量通信)化に注力した結果、IP(インターネット・プロトコル)収入は7923億円と500億円余り増えた。ただ、従来の固定電話収入は1兆4996億円で1000億円近い減収となり、IPの増収で補いきれなかった。固定の加入者数は5972万人と同1.3%減った。

 これまで全体を下支えしてきたドコモも、今回はKDDIへの対抗値下げなどで会社設立以来初の減収減益となり、追い打ちをかけた。通期でも東西地域会社による基本料の初の値下げなどが響き、NTT連結は減収の見通しだ。

 「すさまじい環境の変化」(持ち株会社の和田紀夫社長)を踏まえて打ち出したのが中期経営計画だ。固定の加入者回線の約半数に当たる3000万回線を光ファイバーに置き換えてIP化し、「より便利な通信サービス」を打ち出して需要を掘り起こすという。完全IP化の時期は10年までに決める。一つの端末で屋内では固定、屋外では携帯として使える融合サービスも「グループの総合力」を生かして築くとしている。

 総投資額は10年までで累計5兆円。これで5千億円の増収を実現したいとしている。同時に「今以上に人件費や物件費の削減に努める」(東日本の三浦惺社長)としており、固定系事業のコストを8千億円減らす。

 和田社長は記者会見で環境の変化はNTTの経営だけの問題ではない、として「競争政策を見直して頂く必要がある」とも述べた。当面不可欠な固定通信網を維持するための仕組みづくりや、光ファイバー網を他社に開放する義務の撤廃などを一層求めていくとしている。(11/11 00:54)

http://www.asahi.com/business/update/1111/001.html