2004年11月10日(水) 16時46分
学生狙うマルチ商法ご用心 名古屋市まとめ、前年同期比で相談2倍 /愛知(毎日新聞)
◇ゼミ内で複数被害発生 多重債務に陥る恐れも
名古屋市内で、マルチ商法の被害にあう大学生が増加している。市市民経済局消費生活センターによると、9月までに大学生から寄せられた相談は前年同期のほぼ2倍。手口では、商品を販売して被害者がマージンを得る形のこれまでのマルチ商法に加え、知人を組織に加入させれば被害者が紹介料を得ることを主な売り物にして勧誘する業者もいて、同じゼミ内に複数の被害者が出るケースもあるという。同センターは「マルチ商法は友人を被害者にする可能性もある。契約は慎重に」と呼びかけている。【山田夢留】
同センターのまとめによると、今年4〜9月に大学生から寄せられたマルチ商法に関する相談は計12件。01〜03年度は年間11〜17件で推移しており、約2倍のペースという。
相談内容は「バイト先の先輩にすすめられて、『カタログを無料配布し掲載商品が売れた場合に売り上げの一部を報酬としてもらう』という代理店のような契約をした」「友人に誘われ、『知人に割引クーポンをメールで配信する代理店になれば利用金額の一部が収入になる』という代理店契約をした」など。いずれも契約時に数十万円の登録料や権利料を支払っており、不足分については消費者金融から借りていたという。
同センターは「マルチ商法の被害者になるだけでなく、消費者金融からの借金で多重債務に陥る恐れもある」と指摘し、「契約に迷った場合は冷静に家族や友人と相談して、解約したいときや契約に疑問を持ったときはセンターに相談を」と呼びかけている。同センターの相談受付番号は052・222・9671。
11月10日朝刊
(毎日新聞) - 11月10日16時46分更新
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