2004年11月10日(水) 00時00分

岐阜市民病院前渋滞問題　周辺道路は来院の車で占拠　／岐阜（毎日新聞）

　◇駐車場増設も“焼け石に水”

　岐阜市鹿島町の岐阜市民病院前で、駐車場の空きを待つ車が渋滞し、付近住民やドライバーの迷惑となっている。同病院は駐車場を増やすなどして対応しているが、問題解決には至らず、頭を痛めている。【秋山信一】

　病院は片側２車線の県道沿いにある。県道は市中心部と岐阜環状線を東西に結ぶ幹線道路。午前９時〜１１時半には病院駐車場に向かう東進車両が約３０台の列を作り、道路左車線を占拠。ピーク時には同病院の前をはみだして、西隣のガソリンスタンドや商店の前にまで車列が伸びる。ガソリンスタンドの従業員は「客が入りづらくなり、はっきり言って営業妨害。何度も病院側に対策を要請しているが、解決しない」と渋い顔。信号待ちと勘違いして、車列に並んでしまう車も多い。

　同病院は１９４１年開院。午前８時半から１１時までは予約不要で外来患者を受け付けており、１日の来院者約２０００人の半分以上が午前中に集中する。午後も外来患者のほか、約６００人の入院患者の見舞い客が訪れる。路線バスも通っているが、自家用車を利用する人がほとんどだ。

　院内の駐車場の収容台数は当初２００台だった。渋滞緩和のため、１５年ほど前に約３００メートル南に離れた第２駐車場（１１８台分）を作った。さらに９９年に４０台分を増設。０１年と０２年にも各２０台分を増設したが、効果は限定的だった。

　しかも第２駐車場の認知度と利便性は低い。第２駐車場は住宅地の中にあり、標識はあるが目立たない。「第２駐車場があるとは知らなかった」という人が多い。

　同病院は午前中はドライバーに第２駐車場への順路や「徒歩４分、待ち時間もありません」などの文言が書かれた案内を配布している。しかし「少しでも近い方がいい」「面倒くさい」という反応が多いという。

　駐車場を管理する同病院の病院総室も「駐車場を２階建てにする案もあったが『日当たりが悪くなる』と付近住民が反対した。駐車場を増設するにも適当な土地がない」と対策に苦慮している。

http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/gifu/news/20041110ddlk21040043000c.html