2004年11月09日(火) 16時10分
「詐欺被害調査・回収代行します」被害者狙い新手詐欺 巧妙な手口、注意を /山形(毎日新聞)
「私たちは許しません」——。そうした文言で、事業主をターゲットに詐欺被害の調査・回収代行を持ちかける新手の詐欺が出始めている。詐欺事件が横行する社会状況に付け込む巧妙な手口。県警広報相談課は「次々と新手のものが出るが、被害に遭った人の2次被害を狙いさらに悪質」と注意を呼び掛けている。
文書は1日、ファクスで長井市内の会社に届いた。「株式会社JRC」と記載され、「事業主を狙った詐欺業者、マルチ商法、請求未払い金などの被害に遭った人の調査および回収代行を行っています」と書かれていた。
さらに「回収が失敗であっても一切費用はかからないので安心頂けます。回収率は72パーセント」などと相談しやすい文言が並ぶ。また、「全国悪徳業者一覧表」と称する架空の16業者名も掲載され、いかにも回収業をしていそうな体裁を装っている。
同課によると、ファクスにある「株式会社JRC」という会社の存在は確認できなかった。また、県警に届いた情報は1件だが、今後増える可能性もあるとみている。
県警捜査2課によると、今年1〜10月末で受理した被害は▽おれおれ詐欺が計41件(未遂13件)で被害総額が約4590万円▽架空請求詐欺が計42件(未遂3件)で同2440万円▽保証金名目詐欺が計44件で同3150万円に上った。【新谷崇】
11月9日朝刊
(毎日新聞) - 11月9日16時10分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041109-00000077-mailo-l06