2004年11月05日(金) 18時16分
オレオレ詐欺 県内10月の被害額、計1441万円に−−県警まとめ /広島(毎日新聞)
◇被災者支援詐欺にも用心を
警察官を装って交通事故の示談を勧め、現金をだまし取る「なりすまし(オレオレ)詐欺」が10月は44件発生し、うち実際に現金を詐取されたのは5件で計1441万円に上ることが4日、県警のまとめでわかった。7月(被害額計5637万円)をピークに被害は減少しているが、今年1月からの被害総額は1億9000万円を突破した。
県警減らそう犯罪推進室によると、手口は警察官になりすまして交通事故の示談をあっせんするものがほとんど。被害者の年齢も30〜50歳代の女性と幅広く、地域も広島市や福山市など都市部を中心に県内全域に及ぶ。相手が夫など家族の実名を知っている割合は、6割を超えるという。
最も高額の被害は、東広島市の40歳代の女性が詐取された800万円。先月18日午前10時ごろ、男から自宅に電話があり、「安佐北区にある警察だが、ご主人が事故をした。相手の妊婦の赤ちゃんが危ない状態で、相手の車は納品前の高級車だ」と電話があった。続いて事故相手を名乗る男が「納品先に400万円払わなければいけない」と言って、現金を要求。女性が指定された都市銀行の九州の支店の口座に振り込んで連絡すると、男は「引き出すのに手間取っている」と述べ、さらに4回に分けて計400万円を別の口座に振り込むよう指示。夫が帰宅してうそと分かった。女性は「なりすまし詐欺をまったく知らなかった」と話しているという。
新潟県中越地震に伴い、自衛隊員や消防署員を装い、被災者支援として現金を要求する詐欺も全国で発生しており、同室は注意を呼びかけている。【田中博子】
11月5日朝刊
(毎日新聞) - 11月5日18時16分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041105-00000306-mailo-l34