2004年11月05日(金) 16時51分
県立図書館・個人情報盗難 NEC支店など指名停止−−きょうから3カ月間 /三重(毎日新聞)
◇「秘密保持違反」で初
県立図書館(津市一身田上津部田)の全利用者約13万3000人分の個人情報を入れたパソコンが10月、業務システム開発を委託している日本電気の関連会社の社員宅から盗まれた問題で、県は4日、適切な管理を怠ったとして、日本電気三重支店と関連会社(いずれも津市栄町)を5日から05年2月4日まで3カ月間の指名停止にした。
図書館と両社との契約条項のうち、業務内容を第三者にもらしてはならないとする「秘密の保持」に違反したことが理由。県出納総務室によると、秘密保持違反での県の指名停止は初めてという。
県によると、日本電気関連会社の男性社員が、図書館利用者の個人データを図書館に無断で別の関連会社の社員からメールで受信後、会社や桑名市内の自宅で利用者の新管理システムプログラムを作成していたところ、先月13日深夜から15日未明にかけ自宅が空き巣に入られパソコンを盗まれた。
図書館を所管する県教委は、今回の盗難を受けて日本電気との契約は解除せず、契約を継続する方針を示した。継続の理由については「来年4月に予定している図書館の新システム移行を早急にする必要があるため」と説明している。
県教委は、日本電気三重支店に対し、再発防止のため6項目にわたる改善策を指示した。改善策では、個人情報をメールなどの遠隔操作でやりとりすることを禁止し、直接図書館内で作業することなどを盛り込んでいる。
図書館と県教委には3日までに、今回の盗難について、苦情を含め61件の問い合わせがあったという。【影山哲也】
11月5日朝刊
(毎日新聞) - 11月5日16時51分更新
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