2004年10月31日(日) 00時01分
共同通信「人質殺害」と誤報=「情報の判断ミス」と説明(時事通信)
イラクの日本人人質事件で共同通信社は30日午前3時、人質となっている福岡県出身の香田証生さん(24)が殺害されたと加盟紙などに速報し、同日付夕刊用として、「香田さんの殺害が確認された」との記事を配信した。イラクで発見された遺体が香田さんとは別人と確認された後の同日夜、同社は謝罪するとともに、「最終確認の詰めが不十分だったことと、情報の判断ミスが誤報につながった」との検証記事を配信した。
同社は「複数の情報源への取材から、バラドの遺体が行方不明となっている香田さんだと報じた」としている。
誤報記事は加盟紙の多くが30日付夕刊1面で大きく使用し、AP通信なども転電した。インターネットや携帯電話のニュースサービスにも掲載した。
同社は同日午後4時すぎ、「ご家族、関係者にご迷惑を掛けたことをおわびします」との「おことわり」を配信。その後、「事実が不鮮明なため確認を続ける」として約15分後にいったん取り消した。
しかし、午後7時すぎに再度、「最終的に香田さんの安否は依然不明であることが判明しました。取材に対し、複数の政府要人、与党幹部が香田さんが死亡していると認めたため、政府が断定していると判断しました」とするおことわりを出し、誤報を認める検証記事を配信した。
(時事通信) - 10月31日0時1分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041030-00000394-jij-soci