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2004年10月28日(木) 00時00分

日赤の過失認める 大動脈解離で中2死亡訴訟判決 東京新聞

 前橋赤十字病院(前橋市)で治療を受けた富士見村の中学二年男子生徒=当時(14)=が死亡したのは、医師が再検査を怠り、大動脈解離による出血を発見できなかったためだとして、両親が日本赤十字社(東京・港区)などに対し、慰謝料など約七千二百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決言い渡しが二十七日、前橋地裁であった。

 曽我大三郎裁判長は「患者の入院後、レントゲン撮影が実施されていれば、大動脈解離との診断は可能だった。大動脈解離を看過したことと死亡には因果関係がある」などと日赤側の過失を認め、約千五百六十万円の支払いを命じた。

 判決によると、中学生は二〇〇一年一月五日未明、背中に激痛を訴え、同病院に運ばれた。「筋肉痛」と診断され、いったん帰宅。痛みが引かず同日朝、経過観察入院したが六日未明、大動脈解離による出血多量で死亡した。

 中学生の母親は「心情を酌んでもらい率直にうれしい。本人の無念を晴らした思い」と話した。病院側は判決を受け、「判決の詳細が分かり次第、控訴も含め検討したい」と話した。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/gnm/20041028/lcl_____gnm_____004.shtml