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■学校やバイト先の悩み、親が即ケア
「すごく仲がよかった友達とけんかをしました。クラスが同じで、会うたびに彼女の一つ一つの行動に腹が立つんです。友達に話すと、話がうわさとして広まっちゃうので、その場で母親にメールをします。〇〇ちゃんてこんなにひどいんだよってね」
横浜市の高校二年の女子生徒は、母とのコミュニケーション手段にケータイを使っているという。ケータイの登場で、互いに離れた場所にいながら、親が思春期の子どもの精神的ケアをすることが可能になった。もちろん、この生徒の学校でも学内でのケータイ使用は禁止だが、ケータイが社会で大きな役割を果たしていることも現実だ。この生徒は最後に、「ちょっと変わっているけど、お母さんの子どもでよかった」と笑った。
神奈川県藤沢市の女子高校生の母親も「娘はバイト先で、人間関係が悪化して孤独を感じるとメールを入れてくる。『トイレ!』と言って席を外し、そこで打っているみたい。友達とけんかしても入れてくるし。そういう時は、即答を心掛けている。本当に心配しちゃう」と言う。ケータイは非常時の親子間ホットラインの役割も果たしている。
ケータイが、家族のコミュニケーションを活性化することもある。横浜市の男子高校生は「母親や家族に、友達とケータイで撮った変な写真を見せたりすると、『何やっているの』とか言って笑ってくれるのがうれしい」と話す。インタビューをした家族の中には、ペットの写真をケータイで撮って母親に見せたり、メールで送ったりする女子高校生もいた。
「携帯電話」と「家族」は、一般に相性が悪いと思われてきた。「親子のコミュニケーションが希薄になった」「子どもの友人関係を把握するのが難しくなった」という指摘が、ケータイの普及当初から多くなされた。ケータイは、既存の社会ルールと多くの場面でぶつかり、批判されてきたが、社会ルールとの整合性をとりつつ、その巨大な可能性をよりよい社会づくりに生かしていくことこそ大切ではないかと思う。
■「慶応デジ組」のサイト
http://ktai.sfc.keio.ac.jp/digi/
http://www.tokyo-np.co.jp/00/dgi/20041028/ftu_____dgi_____000.shtml